記憶の闇に葬り去られようとしているlogのことを思い出してみる(1/2)
はじめに
はじめまして。ヨシツグと申します。
普段は某WEB企業でエンジニアとして働いています。
社会人になり、エンジニアとして働いているのにもかかわらず学生時代にやった数学のことをすっかり忘れてしまっている人も少なく無いはず。
現に僕はそうなので、ざっと勉強し直すことにしました。
同じ境遇にあるエンジニアや文系出身の新卒エンジニアでの方向けに「要するにこういうことだよね」というレベルで理解できるように記事を書きたいと思います。
数学的に厳密ではないかもしれないので、詳しい方にコメントいただけると嬉しいです!
今回は指数(exponential)と対数(logarithm)を思い出してみましょう。
指数を思い出しみる
指数は「指数関数的に増加する」みたいな言い回しが普段からよく使われますし比較的馴染みがあるのではないでしょうか。
例えば、2の3乗は下記のように表現されます。
これは「2を3回掛け合わせる」ことを意味します。
対数を思い出してみる
学校では指数→対数の順序で習うと思いますが、僕の場合は対数がすんなり理解できず、出てきて以降はなんとなく数式を暗記して問題を解けるようにしていたのを覚えています。
幸か不幸か、学校のテストではある程度暗記しておきさえすればある程度は点が取れてしまうので、さほど悪い点数もとりませんでした。
「logって結局何ぞ?」のまま進んだ人も少なくないのでは...?
改めて「意味」を覚えなおしてみます。
次の対数は何を意味するか、パッと言えますか?
なんとなく数式を暗記して生き延びてきた人はなかなかパッとは答えられなかったのではないでしょうか。
対数は、「底を何乗すれば真数になるか」を表しています。
この例だと、「2を何乗すれば16になるか」です。
答えは4になりますね。
指数と対数の関係
対数を理解するには指数との関係を理解する必要があります。
指数と対数は、下記のような関係性があります。
同じ文字が登場していることから、同じようなことを違った方法で表現しているに過ぎないことがわかります。
指数と対数の関係を確認してみる
次の例で「3を何乗すれば243になるか」を対数を使って求めてみましょう。
まずは、両辺の対数を取ります。対数の底は指数の底と合わせます。
左辺は次のように展開できます。(なぜこのように展開できるかは次回の記事で数学的な定義を振り返るときに説明します。)
(3)で展開した結果を(2)に適用します。
まさに「3を何乗(x乗)すれば243になるか」を表していますね。
ここで浮上するであろう「で、って結局何なの?」という疑問を解消するために243を素因数分解します。
素因数分解は合成数(A×Bで表される数)を素数の積の表現に分解する操作です。
35を右辺に適用し、展開していくと答えが求まります。
「3を何乗すれば243になるか」の解答は5になります。
logを計算して答えを求めることはさほど重要ではありません。
本質的には(4)までで十分です。
まとめ
logって何ぞ?
一言で言うと、「底を真数にするために、底を累乗する数」となります。
わかりにくいぞ、ということであれば、これで覚えましょう。
- まずはを思い浮かべます
- そして、「aがbになるための 」と唱えます。
次回予告
今回で指数や対数のイメージがつかめたと思うので、次回はもう少し数学的に踏み込んでみます。
- 定義
- 底の変換公式
- 逆関数
あたりを取り上げる予定です。